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2016年9月 4日 (日)

若きU君の悩み。その4。

前回までのあらすじ:
 黒羊男爵の友人U君(仮名)は悩んでいた。
 どうしたら、彼女を作ることが出来るのか。
 U君はその悩みの解決方法を男爵に問いかけてきたため、
 独身主義の男爵が一肌脱ぐことに。
 考えた末、男爵の出した結論は
 「好みのタイプの女性を求めて、料理教室へ通う」だった。
 料理教室初日で、女性陣に「不器用な人(でも真面目)」という
 堅いイメージを抱かれたU君。
 そんなU君に、男爵は次回の料理教室までに、ある宿題を出す……!

「どうだった、U君。宿題はできた?」
料理教室への電車に揺られながら、私は問いました。
「状況は見ての通りだよ」
U君は両手を上げます。手は絆創膏だらけになっていました。
「なかなか苦戦したみたいだね。
で、できるようになった?」
「多分……。あんまり自信ないけど」
「今は自信がなくてもいいよ」
「でもこんなの、うまくいくのかな?」
「まあ、やってみなよ」
わたしはにやりと笑います。
仕込みは万全。 女性陣の反応が楽しみです。

U君と私が通う料理教室はエリコ先生の週末限定の教室です。
U君は先週、隣になった和風美人とエリコ先生のブログネタで盛り上がり、
なかなかいい雰囲気になっていました。
だが、私はそんなものでは満足しません。
もっと、前向きに、U君を押し出さねば。
そう思って、U君にある宿題を出したのでした。
「さぁて、今日はサンマの塩焼きと大根のお味噌汁、煮びたしを作りましょう~」
エリコ先生が調理を始めます。
「わたし、正直、あんまり生のお魚を触れなくて」
一緒の班になったロングヘアをたばねた女性が苦笑しました。
すかさず、
「じゃあ、魚は僕がさばきますよ。
U君、きみは味噌汁用の大根の準備を。
煮びたしは、ロングヘアさん、お願いできますか」
ちゃっちゃと私は作業を割り振ります。
「あ、助かります」
ほっとした顔でロングヘアさんは煮びたし用の野菜を切り始めました。
「あ、でも、U君、君は不器用だったな」
私は声を上げました。
「野菜切ったりするの、ロングヘアさんにお願いする?」
訊きながら、私は思いっきりU君の足を踏みました。
さあ、ここで言え!
「い、いや、大丈夫、だと思うよ、男爵」
U君は包丁と大根を手に取ります。
「そうでしたね、Uさん、不器用でしたね。
先週、指を切ってましたもんね。大丈夫ですか」
ロングヘアさんも訊きましたが、
U君はぎこちなく、
「大丈夫です、と思います」と言い切り、
そして、
華麗かつ流麗に、大根の桂剥きを始めました。
そして薄く剥いた大根を細かく刻みます。
ロングヘアさんは驚いて、思わず手を止めました。

おっしゃあああっ!
私は陰でぐっと拳を握ります。
U君、ちゃんと宿題をやってきたな。
―― 一日一本、根菜を丸ごと桂剥きして刻むこと。
私の出した宿題はこれでした。
U君は真面目ですから、地道に宿題をこなし、
その結果、

「……Uさん、凄いじゃないですか」
ロングヘアさんはびっくりしつつ、感心しました。
私も追随します。
「U君、どうしたんだ、君は不器用キャラだったじゃないか」
「あ、あのままじゃ駄目だと思って。……特訓したんです」
U君は棒読みで答えました。
いいぞ、感情があんまりこもってなくて、緊張から冷や汗をかいてるけど、
いいぞ。
「そうか、U君は本当に努力家で真面目だな」
私は大きく頷きます。
ロングヘアさんも、目をキラキラさせながら、
「一週間で、凄い努力ですね。本当に真面目なんですね。
Uさんて、不器用だけど、やればできるんですね」
と言いました。
っしゃーっ!
ギャップ萌え、ゲットいたしました!

ロングヘアさんの言葉に背後の別の班の女性が振り向きます。
「どうしたの?」
「ねえ、見てよ、すごいでしょ、
Uさん、一週間で野菜を切れるようになったの。
不器用だったのに、すごい努力だよね」
「え、本当に?
うわ、本当だ、すごい薄く大根切ってる」
「なになに? Uさんがどうかしたの?」
料理教室中の女性がU君の手元に注目します。
U君は、
「は、恥ずかしいですよ」などと言いながら、
巧みに野菜を刻みます。
「うむ、この調子なら、すぐに料理できる男子になれるよ、U君」
わたしが言うと、女性陣も、
「そうね、上達が早そう」「不器用なのに、努力したんだね」
「真面目で、誠実なのねー」
などと褒めます。
うん、いい流れだ。
今週も、これでいただきだー!



以上、ホラ九割程度で。こうしてU君はギャップ萌えをゲットしました。
先週の料理教室に引き続き、
いい意味で話題の中心になることに成功したU君。
ロングヘアさんとの雰囲気もなかなかよかったですよ。
和風美人、ロングヘアさんと好感触。
他の女性陣にも、(不器用だけど)真面目 とアピール。
これならデートでちょっと粗相しても、
「次は絶対に改めますから」と言えますね。
そうなんです、不器用という印象も大切なんです。
ありのままのU君を好きになってもらわないと、
お付き合いが長続きしないので。
そんなこんなで、料理教室で快進撃を続けるU君、
だが、次回はU君を恐ろしい悲劇が襲う……!
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「うお、こんなにうまくいくもんなの?!」と驚嘆した方、
「うん、やっぱり料理教室ってメモッとこ」とやらないほうがいいことをしそうになった方、
「今週の快進撃よりも次週の悲劇が気になる」とドキドキの方は
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まあ、こんだけ事前に策を練って料理教室に通ってるの、
私のバックアップを受けたU君くらいですからね。
話を好き放題 盛ることにかけては、
人後に落ちませんよ、わたしは!
むしろ、逆に、
どうやって、素のままの不器用U君を好きになってもらうか、が大事なんです。
いろいろ演出してますけど、課題は本当にただ一つ、
「ありのままのU君に好感を持ってもらう」です。
今のところは順調です!

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