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2015年9月13日 (日)

無理難題。その2。

前回までのあらすじ:
 おいしいフランス料理につられて、合コンの人数合わせに呼ばれた黒羊男爵。
  女子側:キャリアウーマン、秘書、インテリアデザイナー、華道の師範
  男子側:社長、弁護士、医者、男爵
 という、マッチングで始まった合コンだったが、
 男爵の何気ない返答から女子の興味が男爵に集中してしまった……!
 どうしよう、俺、飯食いに来ただけなのに。
 女子には興味ないのに、大人気だよ。
 弁護士が俺のこと超にらんでる!
 人間関係に嵐を呼ぶ合コンの行方はいかに……?!

「えーと、ですね」
俺はにこやかに(内心はぎこちなく)微笑みました。
「みなさん、わたしの話を集中して聞いてくださっているみたいなので、
ここらでひとつ、心理クイズなんていかがでしょうか?」
「心理クイズ?」
インテリアデザイナーが首をかしげます。
「どんなのですか?」
「まあ、ありきたりといえばありきたりのクイズなので、
どこかで聞かれたことがあるかもしれませんが、
お互いをよりよく知るためのクイズですよ」
「おもしろそうですね」
華道が上品にうなずいてくれました。
どうやら、華道は本物の大和撫子っぽい。
貴重な絶滅危惧種だ。
WWFに連絡して、レッドデータブックを更新してもらわねばなるまい。
「じゃあ、始めましょう。
なんについてのクイズかはまだ言いません。
質問に率直に、直感的に答えてくださいね」
「いいわ」
秘書も首を縦に振ります。
男性陣はなにやらわたしが始めたので、
いぶかしそうな顔をしつつも、女性陣が全員賛成なので、
反対はしませんでした。

「これから四つ、生物をあげます。
『白色』で最初に連想した生物を答えてください」
わたしは順番に生物を数えて指を立てます。
「一つ目は、羊、
二つ目は、ふくろう、
三つ目は、トラ
四つ目は、白鳥です」
「羊、ふくろう、トラ、白鳥か」
社長がつぶやき、わたしに目配せします。
(いいぜ、みんな決まったみたいだ)
「じゃあ、社長から、どうぞ」
「わたしはトラですね」
「弁護士さんは?」
「ふくろう、でしょうか」
「医者さんは?」
「じゃあ、ぼくは羊で」
男性陣が出そろったので、女性陣に手を広げます。
「インテリアデザイナーさんは?」
「わたしは白鳥ね」
「秘書さん?」
「わたしはふくろうかな」
「キャリアウーマンさん?」
「トラですね」
「華道さんは?」
「羊です」

俺は深くうなずきます。
「みなさん、お返事ありがとうございます。
実は、これ、理想の家庭をきずく相性を診るクイズだったんです」

「え、じゃあ、同じものを選んだ相手がベストってことですか?」
インテリアデザイナーが発言したので、
俺は首を振ります。
「いえ、そんなに簡単なクイズじゃありません。
よく考えてみてください。
似た者同士はそりゃあ話が合ってうまくいくでしょうが、
長い人生を補い合っていくのに最適の相手でしょうか?
相手と自分が二人とも同じ穴に落ちてしまったら、大変ですよね。
そりゃ、同じ痛みを分かち合えるので、悪くはないかもしれませんが、
もっと互いに向上し合える相手がいいと思いませんか?
わたしたちが求める同伴者は自分も相手も向上できる人、
そうじゃありませんか?」
「そうね、それが理想かもしれないわね」
キャリアウーマンが納得しました。

「では発表します。
この理想の家庭を築く相手クイズの結果ですと、
社長=秘書さん、
医者=インテリアデザイナーさん
弁護士=華道さん、
という組合せがベストになります。
女性ながらトラを選ばれたキャリアウーマンさんは、
向上心・自立心が強いので、
家庭という枠組みには収まり切れない部分があるかもしれません」
「あら、意外な組み合わせだわ」
「でも納得できるかも」
「向上できる相手がベストっていうのはいい考えかもね」
女性陣は口々に言い合います。
キャリアウーマンは軽くため息をついて、
「うーん、やっぱりわたしは気が強すぎるのかしらねえ」
と言ったので、
俺はとどめのひとこと。
「あなたを補える相手はあなたよりもワンランク上の方で、
おそらくキャリア、ステータスともに、優れた人物でしょうね。
探すのは大変ですけど、
出会えれば運命ですよ」
「納得」
キャリアウーマンがワイングラスを掲げてみせたので、
俺も応えてミネラルウォーターのグラスを掲げました。
みなが軽く笑って、俺から女子の注目は外れ、
以降、クイズで結びつけられた相手に注意するようになりました。
こうして合コンは楽しくも過ぎていき、
俺はフランス料理をデザートまで堪能し、
見事に秘書の電話番号とスケジュールをゲットした社長に最後、こっそり、
「今日はいい仕事したな、おまえ」とお褒めの言葉を賜りました。
たぶん、また合コンに呼ばれるだろうと思います。
社長が秘書とゴールインしなければね。


以上、ホラ九割程度で。
さて。
こうして俺は窮地を切り抜け、
合コンにおけるひとりモテ状態という無理難題を解決したわけですが。
皆さんはこのクイズ、ご存知でしたか?
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クイズについてのヒント:
俺は合コンの前半、注目される前に
男女の機微をずっと観察していました。
その結果、
「互いが納得するだろう相手」が誰かわかっていました。
てことで、クイズはもういいですかね?
このクイズ、くれぐれも実際に使わないでくださいね。
使って何かが起きてしまっても、俺は一切、責任を取りませんからね!
運命の相手くらい、俺のホラではなく、自分の実力でゲットしてください。
それが長続きの秘訣だと思います。

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コメント

かしこい!おもしろい!
納得の結末でした!!

jun様、おはようございます。
え、もし同じ生物を選んだペアがいたら、どうしたんだって?
そしたら、クイズの答えをいじくって、
「このペアだけは同じ生物あり!」ってしてました。
つまり、口先三寸で,
クイズの答えはどうとでもなるのでした。
それから出題者であるわたしはさりげなくクイズの対象外になってました。
つまり、ペアの相手には最初から絶対にならないようになってました。
こんな感じです。
フランス料理は美味しかったです。
また食べに行きたいですが、合コンではもう行けないかもしれませんね。
コメント、ありがとうございました!

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