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2014年5月 4日 (日)

君にサプライズを。

前回までのあらすじ:
 相変わらず虚弱で病弱な黒羊男爵。
 持病が悪化して何度目かの入院生活を送る羽目に。
 もう慣れたもので、病院内でも
 斎藤君というツーカーの仲間とともに
 やりたい放題、伝説を作りまくる毎日。
 そんな男爵は、今週は何をしていたのかな?

先週のはじめ、病室のわたしを訪れた斎藤君が
珍しく深刻な表情で言いました。
「最近、生きる気力が湧かない」
「へえ、奇遇だね! 実はオレも生まれてこの方、
生きる気力があったことがなくて。
もう毎日 灰色で仕方なくて。
いやんなっちゃうよね、ホントに。はっはっはっ」
斎藤君がどんな無茶ブリをしても、応えるわたし。
斎藤君は首を振ります。
「違う、違う、オレじゃない。
オレは生きる気満々だから。
それから、男爵でもない」
「へ? じゃあ婦長さんとか?
まさか院長が? やっぱり脱税してたんだ?」
「違う、違う、婦長さんでも院長でもない。
それから院長はカツラで入れ歯かもしれないけど、
脱税はしてない。オレが知る限り」
「するってえと、謎の第三の人物ですね、斎藤刑事」
「そうなんだ、被疑者はなかなか口を割らない。
割らないどころか、活きる気力がないと言う。
男爵刑事、君はこういうのどう思う?」
「イカンですね、病人から生きる気力を取ったら、
あっさり死人になってしまいます」
「そうなんだ、イカンよね。
死に抵抗してこそ、病人、生にしがみついてこそ、病人だよね」
斎藤君はため息をつきました。

「で、被疑者は誰なんスか」
わたしはベッドサイドのメモ帳を取り上げ、
刑事を続けます
斎藤君は顎をこすりながら、
「被疑者は岸和田良子(仮名)、
オレと張るくらい、入院歴が長く、
つくづく疲れてしまって、生きる気力をなくしている」
と言いました。
ほう、ほう。
「てことは被疑者はうら若い女性で、
にもかかわらず、無感動の極みにいる、ということですね」
「そうだ、彼女は若い。もったいないな」
「もったいないスね。美人スか」
「それなりに。将来に期待できるだろう。
そこでだ、男爵刑事」
斎藤君は本題を切り出しました。
「ぼくらで彼女を、たくさん笑かして、
生きる気力を持たせることはできんかね?」

うーん……。
わたしはメモ帳を捨てて真剣に考えます。
なかなか今回のミッションは難しい予感がするぞ。
だって本人に生きる気力がないのに、
それを掘り起こそうって話でしょ。
「かなりな難題ッスね」
「そう思うか? だが、やりがいはあるだろう」
「そりゃ、美人を一人救ったとなると、
大きく自己満足できそうッスけど」
「オレたちは医療法人●●会●●病院の
伝説のふたり、だな?」
斎藤君の確認に、オレは刑事をやめます。
「まあ、そうだけど」
「いままで何度も、同室の人たちを笑わせてきたよな?」
「まあ、成功したね、オレと君がやればね」
「だったら」
斎藤君は宣言しました。
「オレと君で! 岸和田さんを笑わせ、
生きる気力を取り戻すんだっ」
「イエッサ―! 男爵の辞書に『不可能』はありません。
うちの辞書、落丁本なんで!」
「そうだ、オレたちに不可能はない!
思い込み激しいから!」
オレと斎藤君は両手で強く握手し、
ここに、
「岸和田さんをどうにか笑かして
生きる気力を取り戻す会」が結成されました。
岸和田さん本人の意志とは無関係に。

果たして、男爵&斎藤君コンビは、
岸和田さんを笑かして、
前向きにすることができるんでしょうか。
このミッション、かなり難しいので、来週に続く。


以上、ホラ九割程度で。全員仮名だしね。
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まずは情報収集からですかねえ。
敵を知らないと戦えないからね。
そこらへんから、来週は始めます。

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