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2013年6月 2日 (日)

友の会。

こんにちは。今日は珍しく昼間に更新の男爵です。
ところで、今日のお題の「友の会」というと、
みなさまはどのような組織を連想されますか?
デパートの友の会?
アーティストのファンクラブ?
グルメ頒布会?
いえ、わたしが以前作った「友の会」は
そのような組織ではありません。
ある種類の、選ばれた存在しか入れない会なのです。
え、それってフリーメーソン的な?
秘密結社的な?
いえいえ、そっち方面でもありません。
選ばれし者しか入れない、男爵主宰の「友の会」、
正式名称を「貧乏・友の会」と言います。

わたしが一時期、貧乏生活を送っていたことは
以前にも何度かブログで言及しております。
なにせ一日300円で暮らすという極貧、
ありとあらゆるものがカット、カット、カット、
切り詰めた生活になりました。
しかし、わたしには信条がありました。
「貧すれば鈍す」だけには、絶対になるまい、と。
貧すれば鈍すとは、
まあ、貧乏になると、
いろいろ行き届かなくなって(服とか気配りとか)、
外見もみすぼらしくなるし、
感性やデリカシーにも乏しくなるし、
「衣食足りて礼節を知る」の逆になっちまう、という言葉です。
これは嘘ではありません。
たしかに、食べるものにも事欠くような状況では、
気配りなんかなくなります。
ある程度、鈍くなってしまうのは仕方ない。
けれど、エリートをやめて田園生活を送った陶淵明のように、
貧しいながらも、一縷の心のゆとりは失わないでいたい。
そう考えたわたしが貧乏仲間と立ち上げたのが、
「貧乏・友の会」です。
貧乏生活の中で、生活を楽しんでいこう、という会です。

会では季節感というのを重要視しておりまして、
(ていうか金がないから季節感くらいしか題材がない)
「折々の行事はできるだけやろう」というコンセプトを持っておりました。
したがって、「花見の会」「初鰹を楽しむ会」「七夕を楽しむ会」
「クリスマス会」なんかを(貧しいながらも)
派手に行っておりました。

ひとりひとりは貧乏でも、五、六人集まると、
そこそこの資金が集まります。
千二百円くらい。
「貧乏・友の会」には「特別会」というのがありました。
季節の行事とは別に、イベントとして行われる会です。
会員の誕生日とか、
冬の鍋会とか、
夏の流し素麺とか、やってました。
一番成功したのは、
「手作り餃子の会」でしたね。
肉はあまり買えませんでしたが、
粉と豆腐とキムチを購入して、
豆腐餃子やキムチ餃子、キャベツ餃子なんかを
皮から手作りしてみんなで包んで食べました。
楽しかったし、おいしかったです。
いま考えても楽しい思い出です。
あと、「カキ氷の会」もよかったですね。
会員のひとりが実家から
手回し式のカキ氷機を無料で入手。
みんなで
「暑いし、疲れる、意味がねえ、バカヤロウ」と言いながら、
サルのようにカキ氷機ハンドルを回してカキ氷を作りました。
楽しかったなあ。

一方で、黒歴史もあります。
本日は、この「貧乏・友の会」の「特別会」で
「一生封印される黒歴史となった会」について語りたく思います。
前ふりが長くてすみません。
とにかく、この記憶はアウトプットせずにはいられない。
王様の耳はロバの耳的な、
言わずにいられない悲劇です。
ええ、本当に、今思い出しても、背筋に悪寒が走ります。
そう、あの「特別会」だけはやってはいけなかったのだ……。

--ずばり、「闇鍋の会」だけは。

「闇鍋」とは、日本が世界の誇る「生命を賭けたギャンブル」です。
まさに命の危険を感じました。

事の発端は、ある寒い冬の日、
「鍋でもやらねえ?」と言い出したわたし。
でも、カニも買えないし、牛肉も買えない。
ならいっそ発想を逆転させて
「俺らでも買える物を入れる鍋でいいんじゃね?」
「単純に見切り品ばっかりの鍋じゃつまんねえから、
いっそ、今まで一回もやったことない、
”闇鍋”ってやつをやってみたらいいんじゃね?」と
アイデアを出しました。
おお、一度はやってみたかった、闇鍋。
意外と会員のウケはよく、フルメンバー参加にて、
「闇鍋の会」が開催されることになりました。
事前に、わたしはネットを調べました。
調べたかぎりでは、闇鍋って悲惨なときは本当に悲惨になるらしい。
それは避けたいので、
「闇鍋・禁止三か条」を作り、メンバーに告知しました。

その一:鍋に投入するのは食品に限る。
(タワシか雑巾とか入れんな!)
その二:鍋に投入するのは、固形の食品に限る。
(生クリームとか投入して悲劇を起こすな!)
その三:鍋に投入するのは、自分がおいしいと思ったものだけに限る。
(ウケ狙いの妙な珍味は入れるんじゃねえ!)

こんだけ縛りがあったら、悲劇にはならんだろ。
普通に考えて、おいしいものしか入れないわけだし。
会員全員が縛りに同意して、
開催されました「闇鍋の会」。
さて、いったいどうなったでしょうか。

結論から言うと、悲劇に終わりました。
縛りがあったにもかかわらず。
全員が同意していたにもかかわらず。

あのとき、わたしが暗い室内で叫んだツッコミの数々。
いまここに披露いたしましょう。

「なんで味噌味ベースの鍋が苦甘いんだよ?!」
「甘味をいれたのはどの馬鹿だ?!」
「はあ? マシュマロを投入した?!」
「マシュマロって溶けるだろ、普通に考えて」
「え、マシュマロが溶けるって知らなかった?!」
「じゃあ、この苦味はいったいなんなんだよ」
「ニガウリ入れた?! たしかに溶けないけれども」
「おまえはニガウリ好きかもしれないけど、
どう考えても、味の大殺戮が起きるだろ!」
「あと、これなに、このブヨブヨして固い感触の。
デカイし、重いけど」
「コンニャクを入れた? 切らずに丸ごと?!
罰ゲームか?!」
「じゃあこの、なんだか柔らかいのはなんだ?
表面は妙に硬くて、でも箸が刺さるけど」
「ジャガイモ?! 皮ごと入れた?!」
「こっちの塊はなんだ? べったり鍋にくっついてるけど」
「餃子?! え、ここで餃子を大量投入?
たしかに餃子の会は成功だったけれども、
鍋に入れるのはおかしいだろ!」
「なんだろ、お麩みたいな感触のものがある……」
「食パン一斤?! だから溶けるのはダメだって言っただろ。
え、溶けたんじゃなくて、ふやけただけ? 皮は残ってる?
日本語っていろいろ表現があるねって、そういう問題じゃねえだろ!」

「闇鍋の会」開始 たった三十分で
これだけのツッコミですよ。
阿鼻叫喚ですよ。
地獄絵図ですよ。
ちなみにわたしが鍋に入れたのは、
皮を剥いたミカンとシラタキ、ベーコンの切り落としでした。
どれも味噌とうまくなじむはずだったのに、
会員たちの暴虐のせいで
鍋はもう滅茶苦茶でした。
闇鍋っていうか、鍋じゃない。
食パンと餃子のせいで
液体が、限りなくゆるい固体に変貌。
食べられません。
食べ物じゃありません。
「闇鍋の会」は結果、中止に。
病人が出てからじゃ遅いですから。
わたしはネットで調べておいたのに、
事前に縛りまで作っていたのに、
悲劇が発生してしまった「闇鍋」の破壊力に戦慄。
永久に封印することにしました。

いいですか、
どんなにおもしろそうでも、
「闇鍋」だけはやっちゃいけません。
友情にヒビが入る可能性があります。
食品を兵器に変えてしまう可能性があります。
よい子は(大人も)絶対に闇鍋やらないでね!
男爵とのお約束だよ!
「貧乏・友の会」では
以降、二度と闇鍋はやりませんでした。




以上、ホラ五割程度で。箸が刺さる程度で。
またそのうち、「貧乏・友の会」について
お話しする機会もあるかもしれませんね。
たまにこのブログに出てくる「画家」は
「貧乏・友の会」のメンバーの一人です。
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コメント

いいですねー。
「貧乏・友の会」の闇鍋大会。
映像でなく、音声のみで
お送りされたから、
様子が想像できて、
なおさら楽しく拝読いたしました!

第二回が開催されたら、
またアップしてくださいねー。

jun様、こんばんは。
ええと、ご要望に添えないのですが、
闇鍋の会に第二回は永遠にありません。
二回目なんてもう地雷の匂いしかしません。
ただ、この「貧乏・友の会」では他にも
いろいろ事件が起きておりまして、
いずれまたブログに登場することもあるかと存じます。
その際はよろしくお願いいたします。
コメント、ありがとうございました!
ですが、闇鍋は本当にお勧めいたしません!

ウケる笑
画家との絡みも好物です。
また載せてください。

ちゃちゃ様、おはようございます。
貧乏・友の会がお気に召されたようで、嬉しいです。
画家とは、「いいか、三つ約束がある」から始まって、
直近では「無理が通って」などで登場しております。
(あいつ、悪いやつじゃないけど、
 本当にあいつとオレって友達なの? と自問する日々です)
画家も貧乏・友の会も、またブログに出てくるかと思いますので、
いらしていただければ幸いです。
コメント、ありがとうございました!

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