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2012年12月 1日 (土)

あのひとを偲ぶ。

※今回は予定を変更して、
 湿っぽい話をお届けます。
 いやんな方はバックプリーズ。

 本来だったら、「プロジェクト・プロポーズ」の
 最終回だったのですが、
 訃報が入りました。

訃報です。
訃報は中学の同窓生でした。
わたしは同じクラスになったことがないので、
自分から「親友」や「友人」を名乗る資格がありません。
たまに話をする程度の付き合いでした。 
けれど、向こうはどうか知りませんが、
わたしはあのひとが大好きでした。

いっつも困ったように笑うひとでした。
本が好きで、何度か本の話をしたことがあります。
笑ってるけど、他人を傷つけることを嫌がるひとだけど、
たまにちょっとだけ毒舌家でした。
頭の回転が速い。
でも優しい。
他人を傷つけることを嫌うひとでした。
他人を、できるだけ受け入れようとするひとでした。

わたしはあのひとが大好きでした。

わたしが持っているのは浅い好意かもしれません。
自己満足かもしれません。

でもわたしは、あのひとが大好きでした。

通夜の席で対面したとき、
あのひとは、少しだけ笑っているように見えました。
なので、わたしも思わず笑ってしまいました。
たぶんそんなリアクションしたのは
わたしくらいかなと思ったけど、
(当たり前ですが、泣いてるひとが多かった)
こんな表情をしていたのだから、
短くとも、ハッピーエンドの人生だったのだろうなと感じました。

喪主の方のご挨拶も、なんだか懐かしいような内容でした。
あのひとは、本が好きで、歌が好きで。
本屋を見ると入らずにはいられず、
ふと気づくと歌っている。

ああそうでした、あのひとは歌が好きでした。
無邪気な野の小鳥のようなひとでした。
ほんとうに、小鳥のような、かわいらしいひとでした。
葬送のアヴェ・マリアを聞きながら、
こんな綺麗なアヴェ・マリアを聴くことになるとは
思わなかったと考えながら、
ヘルマン・ヘッセの詩を思い出しました。
あのひとはヘッセの「デミアン」が好きで、
その話もしたことがありました。

わたしはあのひとが大好きでした。

受付に頼んで、ご遺族の方に、ヘッセの「デミアン」と
詩集を渡しました。
わたしが持っているあのひとの欠片を
ご遺族に渡したかったのです。
これから、ご遺族にはつらい毎日が待っています。
耐え難い日常が続きます。
そんなときに、わたしが持っている、
ほんの少しの欠片ですが、
あのひとの欠片が傍らにあるといいと思ったのです。
逆に、いつか、ご遺族からあのひとのことを聞いてみたい。
人間はこうやって亡き人をつむいで、
永遠に生かしていくかなと思いました。

あのひとはクリスチャンでしたので、
亡くなれば天国に行きます。
わたしは神がいないので、どこにも行きませんが、
(消えるだけですが)
あのひとは違う。
葬送の聖歌を歌い、その歌詞に慰められつつも、
わたしは葬式の場で暴れた織田信長の気持ちが
少しわかる気がしました。

なんでなんだ。
どうしてあのひとなんだ。
どうしてこんなに早く、あのひとを連れていったんだ。
神を呪いたくなったのです。
呪いながら、泣いていました。

わたしはあのひとが大好きでした。

でもきっと、あのひとは神を呪ってほしいとか
思わないんだろうな。
やっぱり困ったように笑って、
わたしの毒舌をたしなめるのだろうな。

わたしは神がいないから、祈ることはできません。
ただ、偲ぶのみです。
人偏の「人」に「思う」と書いて「しのぶ」と読みます。
あのひとを思い続けるという意味です。
わたしは神がいないから、祈ることはできません。
どこかへむかってこの気持ちを昇華することはできません。
ただ、胸のうちで一生、思い続けるのみです。
わたしの人生にいっしょにこの先も連れていくだけです。
人偏の「人」に「夢」と書いて「はかない」と読みます。
ひとは、はかない。夢のようです。
わたしはずっと、あのひとの夢を、胸の中で思って生きていきます。

わたしはあのひとが大好きでした。
親友を名乗る資格はありません。
友人というほど、あのひとの中に、
わたしの居場所を作ることができなかったけれど、
わたしはあのひとが大好きでした。

これからも、ずっと好きです。




以上、ホラ十割で。
いま泣いてますけど、ホラ十割でお願いします。
どんなに真実が混ざってても、
仮に本当はノンフィクションだとしても、
あえて、今日はホラ十割だと言い切ります。
全部フィクションだと言い切ります。

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大好きだと言ってください。
わたしはもっと、あのひとに大好きだと言うべきでした。

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