« プレゼント企画。再婚・妊娠がバレたときの言い訳・誤解答編。 | トップページ | 世界に広がる病人の輪。 »

2012年3月18日 (日)

男爵、再起動する。

今日の話。
気がついたら、知らない場所でした。
わたしは白い天井を見あげて仰向けに寝てました。
どこ、ここ?
わたしは何故にここにいるのだ?
頭いっぱいに疑問符がひしめきます。
いやいやいや、慌てずに落ち着け、オレ。
まずは白いベッドの横を確認。
テンプレだと知らない異性が全裸で
寝ているはずだが…
そして「昨夜はすごかったわね」とか、言われるはずだが。
いないな。
代わりに、
「お気がつかれましたか」
初老の見慣れた男――つまりウチの執事――が
ベッドサイドに座ってました。

「なにこれ。ここどこ?
なんでわたしはここにいるんだ?」
尋ねると執事は何度も首を振りました。
「昨夜はすごかったですよ、ご主人様」
「は?」
あれ? おまえがその台詞言っちゃうの?
金髪美女とかじゃなくて?
どんなシチュエーションなんだ?
ナニが「すごかった」のか、まったく想像できない。
「すごかったってナニが?」
執事は言いました。
「あれはご主人様が大切にされていた
正真正銘のヴィクトリア朝のアンティークでしたからねぇ。
ワイルマン窯の6ピースセット。
いまは4ピースになりましたが。現場は無残な有様でした」
「え、アンティーク? え、え……。
まさか、まさか」
「はい。木っ端微塵で。
ティーポットとシュガーポットが
犠牲になりました。
それくらいの被害ですんだので、
幸いなのかもしれませんが」
「幸いなわけあるか!
あれは、あれはティーカップ1セットで
30,000円はするセットだったんだぞ。
誰が壊したんだよ?!」
「ご主人様」
執事は言いました。
「本当に、記憶がないようですね」
「は? へ? 記憶? もしかして、わたしが……?」
「倒れたときに、派手に机から落とされたんですよ」
「倒れた?」
呆然とするわたしに、執事は冷静に言いました。
「簡単に言えば、ご主人様は昨夜、
書斎で強制終了されたのです。頭が。
記憶、どこまでございますか?」
「記憶…晩御飯食べて書斎へ行って、
百姓貴族の二巻を読んで…アレ?」
記憶が飛んでる。へ? どゆこと?
「ご主人様は意識がないまま、病院へ搬送され、
現在に至ります。
違和感や痛いところなどございますか」
「ないけど…」
久々だな、強制終了は。昔一回あったけど、
原因不明だったんだよね。
脳を輪切りにする検査してもわからなかった。

「しょうがない、ティーセットはあきらめるか……。
過ぎてしまったことだ……。
じゃあ、帰ろうか」
わたしはベッドからおりました。
今気が付いたけど、白衣を着せられてる。
わたしの服はどこだ? 下着は変わってないけど、
着替えさせてくれたのが美人だといいな。
「お待ちください、帰れませんよ。検査や医師の問診が」
「しても無駄だよ、前回わからなかったじゃん。
それに強制終了くらいで騒いでたら、
わたしは一生病院から出られないよ。
大したことじゃない。
死んでないから、大丈夫だ」
「もし末期の重病だったら、
どうされるのですか?!」

「どうもしないよ、ウチ帰ってマンガ読むよ。
わたしの職業は病人なんだぞ?
いつ死んでもおかしくないし、
死ぬ準備はできている。
マイパソコンに遺書も用意してある。
だから、時間を無駄にしないために、大切な日常に帰るんだ」
だっていつかは死ぬんでしょ?
明日、今日死ぬかもしれないでしょ?
わたしは子供のころから、自分が死ぬことを考えていました。
だから今さら、騒がない。
倒れた? 記憶が飛んだ?
それがどうした、今生きてるじゃないか。
死なずに生きてるじゃないか。
それが全てだ。それでいい。
「コレがわたしの生きざまだ。帰るぞ」
わたしが言い切ると、
執事は黙って低頭し、ついてきました。
いつもはわたしの不幸を嘲笑う男ですが、
何も言いませんでした。

半年にいっぺんくらい、
今回みたいにわたしの覚悟を確認するような出来事が起こります。
つまり、倒れたり、倒れたり、倒れたりするわけです。
わたしは抱えてる持病が多くて、
まあ、いつ倒れても不思議はありません。
頭痛、めまいなどが頻発するので、
正直、まっすぐに歩けない日のほうが多いくらいだ。
でもさ、だから、なんなんだ?
それがどうした?
それが、どうしたって言うんだ?
すくなくとも生きてるうちは、
病気に対する絶望が生きるのをやめる理由にはならない。
わたしは絶望しないからです。
シャレとユーモアがある限り、
ホラが吹ける限り、
わたしは絶望しません。

もうすぐ新しい本とマンガが発売されるんだぜ。
好きなマンガのアニメ化もある。
今年のダージリンの新茶のできばえも気になるところ。
あと、そろそろバナナケーキ焼きたいな。
ずっと欲しかったあの本、また古書店で探さないとな。

わたしは、やりたいこととか、好きなことがたくさんある。
だから、絶望しない。
だって、週に一度はジャンプが読めるんだぜ?
それを考えたら、絶望なんてするわけないだろ。
わたしよりも重病な方が絶望するのは、
それはもちろん、当然ですが、
「わたしは」血反吐はいても笑います。
それが、わたしの生きざまだからです。
ドブの中で、前のめりになるまで、笑うのが、
わたしの生きざまです。

ガユス、裸エプロン先輩、万歳!!
→いままでの生きざま論が台無し。


以上、ホラ三割程度で。
今日はあまり笑える要素がないので、
お気に召さないかなあ?
それでもいいよって方は、
ブログランキング参加中にて、
下記をクリック。

にほんブログ村 その他日記ブログ たわごとへ
にほんブログ村

« プレゼント企画。再婚・妊娠がバレたときの言い訳・誤解答編。 | トップページ | 世界に広がる病人の輪。 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

男爵さんの考え方に似てる気がします。
いつかは死んじゃうんだから、
今を楽しく生きないと~と思ってます。
もう倒れないこと、祈ってますよ。
あたしも、仕事忙しい時期は、
めまいだらけです。

junさん、こんばんは。
あれ、junさんも昏倒仲間でしたか。握手握手。
はっはっは、今回は派手に食器を壊してしまいました。
次回はもっと上手に倒れたいと思います。
でも、junさんはあまり無理なさらないでください。
お仕事、大変だと思いますが、
お体にさわるようだと心配です。
わたしみたいに365日24時間病人だと、
もう慣れたもんですが。
どうかご自愛ください。
コメントありがとうございました!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/568051/54250892

この記事へのトラックバック一覧です: 男爵、再起動する。:

« プレゼント企画。再婚・妊娠がバレたときの言い訳・誤解答編。 | トップページ | 世界に広がる病人の輪。 »