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2011年2月18日 (金)

退院したわたし。執事と戦うの巻。

バレンタインに、執事と婚約者に泥団子を喰わされて
入院したわたし。
もともと身体が丈夫じゃないんだよ。
泥団子なんて通常人でもダメージでかいのに、
このひ弱なわたしが耐えられるわけがないだろ。

胃洗浄して各種検査OKになって、
ようやくフラフラになりながら、帰宅。
出迎えた執事が丁寧に頭を下げる。
「おかえりなさいませ、ご主人様」
「……おまえにだけは、言われたくない」
わたしはジットリと白髪の執事をにらむ。
「わたしにトドメをさしたおまえにだけは、
 おかえりなさいなんて言われたくねーよ!
 そう思うんなら、なぜわたしを助けなかった?!」
「ご主人様。ご主人様の常日頃のポリシーは
 どこへ行かれたのですか」
「泥団子を笑顔で喰うようなポリシーはない!」
「夢とユーモア。ホラにはいっぱい詰まっていると
 常日頃おっしゃられていたではありませんか」
「泥団子には泥しか詰まってねーよ」
「それは誤解でございますよ」
執事が首を振った。
「わたくしがうかがいましたところ、あのトリュフ、
 芯の部分には上質のクーベルチュールチョコを
 使用されていたそうです。詰まっていたのはチョコで」
「真ん中だけチョコだろうと、回りが泥なら意味ねーよ!」
「ご主人様、だいぶお元気になられましたね。
 よろしゅうございました」
「なにがよろしいんだよ?!
 おまえ、本当に頭割ってやろうか?!」
いくらわたしが非力でも、今ならできる気がする。
執事はこほん、とせきをひとつして、
「ですが、女性の方の喜びのためなら、
 どんな犠牲でも払うというのが、本物の紳士では?」
と言った。
「あいつは女性じゃねーよ! 怪物、射程範囲外だ!
 わたしは年齢と性別にこだわりはないが、
 あんな危険な幼稚園児、仮に二十歳でもお断りだ」
「ですが、ご結婚されるのですから」
執事が当たり前のように言うので、
わたしはもう完璧に腹を立てて怒鳴る。
「結婚なんて、しない! キアヌ・リーブスとか、
 アンジェリーナ・ジョリーが来たら、するけど、
 あいつとだけは絶対に、絶対に、絶対に
 結婚しない!
 ていうか、もう二度と屋敷に入れない。
 あいつは立入り厳禁だ。わかったな!」
「ご主人様、シャイなのは存じておりますが、
 テレがドすぎていらっしゃいますよ」
「オレはツンデレじゃねーよ!
 全部心の底からの率直な意見だ、
 以上!!」
わたしは怒鳴り終えて、肩で息をしながら、
手すりをたどって寝室へむかった。
あの執事、本当に一度クビにしてやろうか。
いや、ダメだ、あいつはおばあさまとつながっている。
くそう……。くやしい。



以上、ホラ九割~八割くらいで。
ホラってことにしておかないと、
いろいろと瓦解する。わたしの理性とか、
理性とか、理性とか。
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