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2011年1月17日 (月)

このマンガがおもしろい。わたしが勝手に思うに。――夏目友人帳

以下、ネタバレを含むので、いやんなひとはバックプリーズ。

今回は = 夏目友人帳 で。


これまた有名どころですが、わたしだって好きなんだよ!
取り上げたいんだよ。
語らせろ。
ということで、わがままいっぱいな感じで。
つまりいつもどおりな感じで。

ストーリー紹介。みんな知ってると思うけどな。
主人公・夏目少年は妖怪を見ることができる。
見るだけじゃなくて、触ることも、
殴ることも、ボコることもできる。※基本的にしないけど。
でもそんな夏目を理解してくれる人は少なくて、
肉親の縁にも恵まれず、
幼いころは親戚をたらいまわしにされる。
いまは遠縁の優しい夫妻に引き取られて、
とりあえず平穏な毎日だった。
(妖怪が見えるということは
 もちろん、夫妻には秘密である)
ところがある日、祖母の遺品の山から、
「友人帳」という帳簿を発見。
これが、「友人帳」とは書いてあるものの、
本当のところは「下僕帳」といったほうがいいような代物。
友人帳とは、
やっぱり妖怪が見えていた夏目の祖母・レイコさんが
出会う妖怪をいびり倒し、名前を没収、
記入した冊子だった。
この友人帳に名前が載った妖怪は
友人帳の持ち主に絶対服従を強いられるという、
妖怪にとっては恐怖の冊子。
悪いやつの手に渡ったら、大騒ぎになるところだが、
手にした夏目は優しい少年だったので、
友人帳の名前を、元の妖怪に戻してやることになる。
夏目は、妖怪ひとつずつ、ひとりひとり、
名前を呼んで戻してやる。
そのつど、小さな事件や
大きな事件に巻き込まれるのだが、
優しい夏目はやっぱり妖怪のことが嫌いになれない。
今日も今日とて、
妖怪に名前を返してやる日々が続く。――って話。

なんというか、ちょっと 雨柳堂夢咄 に通じるテイスト。
怪異は起きるんだけど、恐ろしいものじゃない。
出てくる妖怪もどこか憎めないやつが多い。
人と妖怪はなかなか折り合いがうまくつかなくて、
一緒にいることができなくて、
切ない別れをする場合もある。
夏目と妖怪の別れだけじゃなく、
事件に巻き込まれた女の子と妖怪や、
妖怪と妖怪の別れなど、さまざまな別れがある。
名前を返すときに、必ず妖怪の名前を呼ぶのがいいですね。
命令じゃなくて、優しい気持ちで妖怪の名前を呼ぶのがすごくいいと思う。
夏目は本当にいい少年です。
わたしは妖怪では露神のおじいさんが大好きだ。
ほのぼのとした露神のキャラクターもいいし、
露神と露神の祠に通う少女のふれあいもいい。
なんというか、人外の存在に、
「人はかわいいものだねえ」と言われると嬉しい。
人類、捨てたもんじゃないと思える。
同じ人間←→妖怪話として うしおととら があるけど、
やっぱり人間と妖怪がうまく同居するってのは
大変そうだった。
なんでだろうね。

わたしはどっちかっていうと、妖怪でも自然でも、
うまく一緒にいられたらいいのになあと思う。
相手が妖怪だからって、馬鹿にしたりしないし、
そりゃ初見はびっくりするかもしれないけど、
話して通じるようなら、普通に接するけどな。
※このあたり、わたし自身が非常識なので、
 わたしだから可能なのかもしれない。
 わたしは基本的に、友人を選ぶ際、
 あまり外見や種族にこだわらないのだ。
わたしは、話して通じる妖怪より、
話して通じない人間のほうがよっぽど恐ろしいが。
お供え物と引き換えにお皿洗ってくれる妖怪と
核爆弾や劣化ウラン弾作って平気な人間だったら、
人間のほうがイヤだけど。
わたしは 夏目友人帳 に出てくる
中級の(妖怪の)ふたりくらいなら、
ぜんぜん許容範囲内。
外見もそんな仰天するような外見じゃないし、
性格も多少自分に都合がいいところがあるが、
人間のわがままっぷりより、よほど素直。
まったく問題なく友達になれますね。
もし彼らが遊びに来たら、普通にお茶出しますよ。
天気の話とか、ゲームの話とかして、
楽しく遊びますよ。ノー問題。
にゃんこ先生だって、ノー問題。
というか、夏目友人帳 に出てくる妖怪で
まったく受け付けない、というタイプは
あまりない。
夏目友人帳 が好きな人だったら、
きっとみんな、
妖怪と友達になれると思うけどなあ。
ねえ、本当に、
なんでうまく一緒にいられないんだろうね。
それがわたしには不思議でならない。
なんでうまく一緒にいられないんだろう。
なんで一緒にいる努力をしないのかな。
努力すれば、一緒にいられるかもしれないのに。
そのほうが、この惑星に人類ひとりっきりより、
ずっと楽しいじゃないですか。
おもしろいじゃないですか。
そっちのほうがいいと思うけどなあ。

小さいころ、わたしには大好きな木がありました。
大きなクスノキで、空洞があって、
中に座れる。
暇さえあれば、いつもその木の空洞に
本を持ち込んでいましたよ。
そのときに、もしその木が切り倒されたら、
わたしはきっと泣いたと思う。
家族が死んだように泣いたと思う。
その木が、人間より劣った存在だとは
今でもぜんぜん思わない。
ないがしろにされたり、利用されるだけ利用されて
使い捨てられていい存在だとは、
思わない。
当時は、泣いただけだと思う。
でも今なら、切り倒さずにすむ努力をする。
署名を集めるでも、土地の持ち主にかけあうでも、
できることなら、なんでもする。
助けられるのなら、なんでもする。
そのために大人になったんじゃないですか。
大人になったのは、
子供じゃできないことをするためですよ。
酒や煙草をたしなむために大人になったんじゃない。
昔できなかったことが、今できるようになる。
だから大人になったんです。
ほかの人は知らんが、わたしはそう。
みんなは違うの?
やっぱりわたしは変わり者なのかな?

みんなが、夏目のようだったら、
きっと妖怪たちももっと暮しやすいんだろうな。
見えないから、傷つけてしまったり、
取り返しがつかないほど痛いことをしてしまう。
妖怪と人間の境界にいる夏目少年は、
つらいことや泣きたいことも多いと思う。
でも、夏目のような人がいるから、
妖怪たちも、人間を完全に見離さないんだろうな。
夏目の存在がありがたいです。
そして、現実世界でも夏目のように、
自然と人類の間に立っている人がありがたいです。
そういう人の力になりたい。
自分は境界に立つ能力がないけど、
ちっちゃなことしかできないけど、
一緒に努力はできると思う。
「非力」と「なにもしない」は違う。
夏目友人帳 を読んでいると、そんなことを考える。
そんなことを考えるのです。

夏目友人帳 は読むと、
優しい気持ちになれるマンガです。
人以外の存在に、優しくなりたいと思えるマンガです。
すごいマンガだよ。
最後はいつものように、祭壇を作って褒め歌でたたえて
締めくくりたいと思います。

では本日はこれで。
しみじみとしたいい感じで終わりますが、
ホラは八割です。(ええぇっ!)
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