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2011年1月31日 (月)

このマンガがおもしろい。わたしが勝手に思うに。――ここはグリーン・ウッド

以下、ネタバレをふくむので、いやんなひとはバックプリーズ。

今回は = ここはグリーン・ウッド で。


少女マンガですが、姉貴のマンガを
盗み読みしていたのが懐かしい。
いま見ても笑えるので、取り上げました。

ピョロッとしたストーリー紹介。
主人公・蓮川少年は高校から男子寮に入ることに。
しかし、その寮では恐るべきメンツが、
彼を待ち構えていた。
もう入居初日でいきなり騙され、
賭けのカモにされる蓮川。
蓮川を騙し、おちょくる寮長・池田と
生徒会長・手塚と同居人・如月。
この悪魔の三人に関わってしまった蓮川には、
平穏な学生生活など望んでもムダであった――って話。

もしわたしが蓮川だったら、学校案内で
寮の名前が「緑林寮」だと知った瞬間から、
警戒警報レベル5ですね。パトランプ回りっぱなし。
だって、「緑林」って水滸伝に出てくる、あの「緑林」でしょ。
盗賊というか、山賊ってことでしょ。
まともなネーミングセンスじゃねえよ。
そんな名前、つけられるような寮、異常に決まってるだろ。
どんな人間が入寮してるか、わかるだろ。
平穏な寮生活が送れるわけがない。

うん、やっぱり入寮していたのは、
顔面修復が意志で可能な異常人とか(池田)
空気を凍らせる恐怖の大魔王とか(手塚)、
男子には絶対見えない美少女(男子)とか(如月)
バイクと一緒に住んでる先輩とか、
自室でゲームセンター開いてるやつとか、
もう、ろくなもんじゃない。
でも、わたしはみんな大好きでした。
いまでも大好きだ。池田&手塚。
このふたりはそれぞれのアクが強いくせに、
(周囲にとって迷惑なことに)とっても仲良し。
わたしは、ガキ大将で実はイイやつな池田よりも、
実の兄すら家から追い出してしまった手塚が好きでしたね。
有能で、実力あって、プライド高くて、怜悧な、
こういうタイプが好みなんで。
一生孤高を貫くような、『白い巨塔』に出てきそうな、
手塚がすごく好きでした。
手塚について語り始めると長いです。

正直、手塚みたいなひとは、なかなか幸せにはなれないけど、
わたしは、幸せになってほしかったな。
だから、池田がずっと(大学も)手塚と一緒に住むつもりだと
わかったときは、なんだかホッとしました。
手塚は頭がいいし、他人に弱みや
尻尾を捕まれるような人間じゃないんだけど、
絶対、世渡りで損をするタイプじゃないから、
心配なんてする必要ないんだけど、
でも、手塚には、池田が必要でした。
永遠じゃなくてもいい、しばらくの間。
池田はそのことがわかってました。
手塚が本当は、自分の望みなんてなにも持ってなくて、
手塚に押しつけられたすごい将来は偉い親が決めたことで、
手塚自身を、『ただの少年』として
見てくれる人は誰もいなかったってこと、
池田はわかってました。

手塚は凍えていました。でも、彼自身すら、
凍えているということを認めなかった。
なぜなら、手塚の世渡りは失敗したことがなかったからです。
もし失敗したら、
「ああ、やっぱり自分は間違っていた」って思えたのに、
皮肉なことに、彼の世渡りは一度も失敗したことがなかった。
だから、自分は正しいと思わざるをえない。
本当は、手塚は誰かに、おまえ間違っているよ、と言ってほしかった。
手塚にそれを言ったのは、池田でした。
池田だけでした。
おまえも間違いを起こす人間だ。人間なんだ。
だから幸せになる権利があるんだ。
そう言ったのは、池田だけでした。

なんつーか、池田と手塚は、正しい親友だと思います。
ふたりとも癖があって、個性が強くて、
並び立つのは難しそうなんだけど、
相手に対して自分が欠くことができない存在だとわかってる。
相手に対して、並び立つことができるのは、
自分だけだってわかってる。
ただの仲良しじゃない。上っ面だけの絆じゃない。
あの冷血鉄面皮な手塚に、
自分と並ぶ、と認めさせた池田はすごい。
池田は器の大きな男です。
池田を受け入れた手塚も、きっと小さなころとは
変わったんだけど、
やっぱりガキ大将・池田の突破力がすごかったんだね。
だから、ふたりは無二の親友です。
蓮川少年にとって、大変大変、迷惑なことに。

卒業して、寮を離れて、大人になったら、
手塚は不幸になるかもしれません。
彼はきっと、世の中で偉い人になるんだろうけど、
でもそんなの彼自身の望みじゃないから、
不幸になるかもしれません。
そのとき、ひとときの思い出でも、
誰かとつながっていた記憶があれば、
不幸が、ふっと軽くなると思います。
わたしは、手塚のことを、
すごく器用だけど死ぬほど不器用だと思ってました。
そういうひとはなかなか幸せになれない。
幸せな記憶を持てない。
だから、初めのころは心配していたけど、
池田が特攻隊のように、手塚の心をこじあけたので、
少し、安心しました。
池田がいれば、池田の記憶があれば、
手塚は大丈夫だ。そう思った。
蓮川には迷惑だろうけど。

さっきからさんざん「蓮川には迷惑」と繰り返してますが、
主人公は蓮川なので、蓮川の視点から見ると、
池田&手塚は悪魔の化身です。魔王です。
池田&手塚は寮長と生徒会長でもあり、
ただでさえ迷惑な性格なのに、
権威があり、強制力を持ってます。
蓮川は全編を通して、二人にいじられまくります。
でもどこにもそのストレスをぶつけられないという、
この苦しさ。かわいそうに。気の毒に。アハハ。
ここはグリーン・ウッド は蓮川に同情しつつ、
蓮川を笑う、というマンガです。(と勝手に思ってる)
魔王たちの企みを楽しむもよし、
魔王たちすら手玉に取られる場合がある
(宇宙人とかも出てくる)のを楽しむもよし、
全編を通じて笑えて、楽しいマンガです。
学校を卒業して、母校がちょっと懐かしいな、と思うときに、
ここはグリーン・ウッド を読んでみるといい。
母校の面影がどこかにあると思います。
学生だったころのバカ騒ぎの欠片が埋まっていると思います。

ちなみに。
手塚にはお兄さんとお姉さんがいて、
お兄さんは家から追放されますが、
お姉さんはけなげに頑張って、
家督を持っていった弟・手塚に復讐しようとします。
何回も。
全部返り討ちにあいますけどね。
ホント、ある意味、お姉さんも蓮川同様、
手塚被害者の会のメンバーなんですけどね。
いや、むしろ被害者の会の会長なんですけどね。
本当に気の毒に。かわいそう。アハハ。アハハハハ。

以上、自分の学生生活も懐かしむ感じで、
ホラ七割で。
なんか自分のことを手塚を気遣う優しい性格みたいに
演出してますが、実際のところ、楽しんでるだけなんで。
ええ、わたしそんなに、いいひとじゃないんで。
単なる、手塚の野次馬です。
手塚と同じ立場だったら、やっぱり蓮川をいじりまくると思います。
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