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2011年1月 5日 (水)

この本がおもしろい。わたしが勝手に思うに。――魔王伝

以下、ネタバレを含むので、いやんなひとはバックプリーズ。

今回は = 魔王伝 で。

いやー、いまどきの人は知らないかなー。
菊地秀行様の名作。
わたしのあいまいな記憶によれば、秋せつら物の最初の長編。
全三巻。中学のときに読んだ。
すばらしい。なにがすばらしいとって、秋せつらが!
世界イチ美しい男ですよ。銀河イチ強い男ですよ。
宇宙イチ他人を魅了する男ですよ。
彼の魅力はその美貌だけではない。
人懐こいときの「僕」、
少し憂いを含んだような無敵な「私」、
どちらの性格も、いい! そう、彼は二重人格。
特に「私」は魔界医師メフィストすら、イチコロである。

で、盛り上がったところで、ストーリー紹介。
まず大前提として、新宿区=魔界都市として独立している。
新宿区内は異世界となっており、
特殊な魔獣や魔法使い、吸血鬼、なんでもアリになっている。
その中で「人探し」(マン・サーチャー)を副業に営んでいるのが、
美貌の青年、秋せつら。
ちなみに本業はせんべい屋。
異世界である新宿では行方不明になったら、
まず探し出せない。普通の人間には。
そこで噂の凄腕の人探し・せつらの下へ、依頼がやってくる。
ここまでが前提。
ところが、天下無敵・(おそらく)新宿最強のせつらの前に、
長い眠りから目覚めた幼馴染の楼蘭幻十が立ちはだかる。
真の魔人はいったいどちらか。
二人は新宿で死闘を繰り広げる、――って話。

秋せつらの魅力もいいけど、幻十との距離感もいい。
ふたりはそれぞれ互いが並び立つことはないと悟っているのだが、
幼馴染としての記憶も持っている。
このあたりがもだえる。どっちが勝っても恨みっこなし的な。
結果、せつらが勝つのだが、
それでもなんだか切ない気がする。
なんというか、人外の魔人たちのお話なのに、
とても人間らしい、微妙な苦悩や喜びや悲しみもある物語。
そういう意味では、せつらも普通の人間なのかもな。

魔界都市ブルースシリーズはだいたい読んでた。
魔界医師シリーズもだいたい揃えてた。
菊地秀行様の「吸血鬼ドラキュラ」も持ってた。
それどころか、当時渋谷最大の本屋だった
ブック・ファーストで行われたサイン会の予約券も持ってた。
(寝坊して、行ったらサイン会はもう終わってた)
すべてが過去形なのは、お金がないため。
途中で、菊地様の刊行ペースについていけなくなったのである。
哀しいなあ、お金がないって(しみじみ)。
でも、「魔王伝」の三冊だけでも読んでみるといい。
はまります。菊地ワールドにはまります。

ちなみに、エロスとグロがあるので、苦手な人はやめましょう。
エロスどんとこい、グロ耐えられるぜって人は、
宇宙イチのせんべい屋の活躍を楽しめると思う。
本当に、菊地様は秋せつらを考案したというだけで、
表彰されてもいいと思うのだが。
人類に対して多大な貢献をしたと思うよ。
せつらほどのキャラクターはそうはいない。
続くさまざまな人のさまざまな物語に、
とても大きな影響を与えている。
菊地様はいまだに、目を離せない作家様のおひとりです。
新刊の平積み台で必ず探してしまう。

以上、菊地秀行様を賛美する方向で、ホラ二割で。
本当に、サイン会は残念だったなあ。
サイン欲しかったなあ。

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