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2010年12月20日 (月)

このマンガがおもしろい。わたしが勝手に思うに。――うしおととら

以下、ネタバレを含むので、いやんなひとはバックプリーズ。

今回は = うしおととら で。

名作だ。こんなかっこいい中学生、見たことない。(あたりまえ ※フィクションだから)
いや、わたしはたまにフィクションとノンフィクションの
区別がつかなくなるので。危険ですね。
ええと、繰り返しますが、
こんなかっこいい中学生 見たことなかったです。
蒼月潮。妖怪のとらを解放してしまう主人公の少年ですが、
めちゃくちゃかっこいい。
容姿がというのではなく、なんつーか、漢気? っての?
出会う少女たちが惚れまくるわけですよ、
見てて「そりゃそうだよな」と納得できるくらい、
気持ちがいい少年です。
性格的に、おそらくホラ吹きと対極に位置している。
一本 芯が通った性格で、誠実で、優しくて、器が大きい。
って、おいおい、こんな性格のヤツ、現実にいんのかよ?!
――いなくてもいいんです。うしおととら を読めば何回でも会えるので。

ではストーリーですが。
妖怪退治モノです。主人公のうしおはある日、
獣の槍で封印されて大妖怪・とらを解放してしまう。
ここから うしおの冒険が始まり、
なりゆきで うしおととらは 妖怪たちの世界へ踏み込んでいく。
最終的には 白面の者 と呼ばれるすげえ強い狐の妖怪と
戦い、勝利する(勝利と言っていいんだよな?) という話。
とにかく、うしおがかっこいい。
あと、とら もかっこいい。とらは基本 性格はオレ様なのだが、
うしおに頭が上がらない(?)。
とら だってかっこいいですからね、妖怪かもしれんが、
女子が惚れても不思議はないのだ。

連載当時、うしおととら の冒険に本当、釘付けでしたよ。
コミック出るたびに狂喜乱舞しながら本屋へ直行してた。
初めはよくある妖怪退治モノかと思えたが、
次第に話に深みが出てきて、設定が入り組むようになって、
最終決戦のころには、「人の運命とは」「遺志とは」みたいなことまで
考えさせられるようになっていた。
あと、妖怪と人の共存とかね。
これは自然と人間の共存と読み替えることもできる。
そんなことまで考えてしまう話でした。名作だ。名言も多い。
作者の藤田様は、すぐれたストーリーテラーだと思いました。
いまでもそう思っておりまするが。

先日、WWFのサポーターに登録した。
月々決まった額をWWF(世界自然保護基金)に寄付するというもの。
お小遣いからやりくりして、本当に小額だが、
寄付し続けることにした。
このお金でシベリアの虎を追い出さずに済んだり、
アマゾンの密林を育てたりできればいい。
最近、世界とか自然とかについて、
どうしたらいいのだろうと考えこむことが多い。
上からの目線で、「保護」と考えて
(ホモ・サピエンスという名称がすでに上からッぽくて嫌いだが)
自然を見るのではなく、
それこそ うしおが妖怪たちにしたように、
普通に、気持ちよく一緒にいられたらいいのになあと思う。
実際、日本は開国するまで自国領土内で
絶滅した動物はいなかった。
狼や熊、朱鷺(トキ)とだって、なんとか一緒に住んでいたのだ。
日本には狼を神の使いだと信仰する神社だってある。
本当は、日本人は自然とうまくやっていく方法を
知っていたはずなのだ。
八百万の神というと、一神教的な目には、
多神教的と見られてしまうが、
日本は神と自然の境目がとてもゆるくて、
単純に、自分という存在を取り巻くあらゆるものを
尊敬していたのだと思う。
それは凄いことだ。
自分が大きな世界の一部にすぎず、
自分以外のものを尊重するという姿勢は、
めぐりめぐって、自分を守ることにもなる。
昔の考え方が、すべていいとは言わない。
間違ってることもあるだろう。
でも、すくいとるべき、正しい考えもあったと思う。
日本人は、本当は自然とどう一緒に生きていくか、
やり方を知ってたんだよ。
ほかの国ではとてもできないことを、
自然体でやってたんだよ。昔はね。
だから、いまも、自然とうまくやっていけたらいいなあ。

うしおととら で、人にすみかを追われる妖怪の話が出てくる。
そのとき、うしおは泣いて、「ごめん」と言う。
別にうしおが追い出すわけじゃないけど、
うしお自身が小さなころ、大切な場所を追い出されたときの
悲しみを覚えていて、その妖怪の気持ちがわかって
泣くのだ。
ごめん、本当につらいよなあ。
こんなこと、しないで済めばいいのに。
いつまでも一緒にいられたらよかったのに。
(上記の言葉はマンガどおりではないです。引用ではないです)

うしおととら は名言が多いマンガだが、
もうこのときのうしおの気持ちは、直球でズドンと来た。

ごめん。いつまでも一緒にいられたらよかったのに。

人間がここまで壊してしまった自然に言うべき言葉って、
これ以外にあるんだろうか。
逆に、「いつまでも一緒にいる努力」以外になすべきことって
あるのだろうか。
そう思う。
わたしは本が好きだ、マンガが好きだ。
でも、その裏には紙の材料・パルプという犠牲になっている
たくさんの木々がある、林がある、森がある。
きっとそこに住んでいた生き物たちだっていた。
彼らに、わたしはどんな言葉をかければいいのだろうか。
本のページをめくるとき、たまにそういうことを考えて
指が止まる。
いろいろ考えるよ。いろいろ考えながら、生きているよ。

でも不思議と、人間をホラで騙すことには
罪悪感はないのだな、これが。
木が切り倒される映像を見ると心が痛むが、
なついてくる子供に、ホラを吹き込むことにはまったく抵抗がない。
まあ、わたしのような人間のことを、一言で言えば、
「ろくでなし」ということになるのだろうが、
ホラなんてちょっとした日常のスパイスですよ。
いいじゃないですか。
夢とユーモアなんですから。
そう怒らないで。笑ってください。

こんな感じで、終わりのほう残念な感じで、今回は終わり。
ホラ五割で(意外と少ないかも)。
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