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2010年12月 3日 (金)

このマンガがおもしろい。わたしが勝手に思うに。――アジアンビート

以下、ネタバレを含むので、いやんなひとはバックプリーズ。

今回は、 アジアンビート で。知らんというひとが世界の99%かも。

著者は水月博士様。2002年初版発行のマンガである。
水月様は 悪魔のオロロン も好きで持っているが、
ここは アジアンビート で。

このコミック・アジアンビート は短編集で、
四つのお話が入っているのだが、
特に後ろの三つがお気に入り。
主人公の虫くんと
(ホモ・サピエンスだが「虫」と命名されている)、
幼馴染の雪ちゃん、
虫くんの妹のジャムちゃんの三人のお話。
すげえよ、始まって一ページ目でキスシーンあり。
先生と虫くんのキス。どんだけとんがってるんだ、って話。
幼馴染マンガという意味では、
っポイ! と同じなのだが、カラーがぜんぜん違う。 
なんというか、せつない。
なんでこの世界はこうなんだろうね、
やりきれないことがいっぱいあるよね。
きれえな、楽しいことも(ごくたまに)あるけどさ、って感じ。
虫くんは幼いころから父親から暴力を受けまくり。
ジャムちゃんは にいちゃんが親父のせいで、
死にそうになるのを見ながら育った。
幼馴染の雪ちゃんはいいやつなんだが、
母親が暴力団の組長の愛人で自殺しており、
精神的にちょっと亀裂が入ってるぞ。
どこをみても、無傷な人がいない、
よくマンガにありがちな幸せそうな人はいないマンガ。
でもどん底みたいだけど、
きれえなものもあるんだよ、
全部が全部、汚くてどうしようもなくて
悲しいだけじゃないんだよ、
って、最後に余韻が残るような物語だ。
この話は続きが読みたかったなー。
でも、三話で終わってるから、余韻があるのかなー。
他のジャンルでたとえると、スガ・シカオみたいかな。(違うか?)
世界には闇が厳然としてある。その前でヒトは小さい。
でも、小さいのがいとしい。負けてしまうのがわかっていて、
切なくなってしまうけれど、いとしい。
そんな感じ。
上質のマンガだと思うぞ。
世界について嘘をついていないと思う。
読んでみれば。
ただ、嘘をついていないがゆえに、
好き嫌いが分かれるかも。
わたしは好きだが。
世界に対して目をそらしたくないので。

高校生のとき、神様はいないということを理解した。
小学校五年生のときに、
物語はフィクション(架空)であるということを理解した。
どちらも普通のひとに比べると、たぶん、とても遅い。
それはわたしが特殊に育てられたからなのだが、
わたしから見ると、世界はとても美しく、とても残酷だ。

神様はいないということを理解したきっかけは、
あるアフリカの少女だった。
民族ゲリラが学校の寄宿舎を襲い、
男子は兵士にするため、女子は奴隷にするために連れ去る。
少女は奴隷となり、暴力を振るわれ、(もちろん性的な暴力も含む)
両手を手首で切り落とされて、戻ってきた。
神様はいない。少なくとも、人間が考えるような、
人間に都合がいい、善悪を峻別するような神様はいない。
その少女を見て、わたしはそう思った。
きっと彼女は何回も、神様助けてと祈ったに違いない。
きっと彼女は何回も、お父さん助けて、
お母さん助けてと願ったに違いない。
でも、誰もなにも、彼女を助けなかった。
彼女にこんな扱いをされねばならない罪があるのか。
とてもそうは思えない。
こんな恐怖と苦痛と屈辱に対面した少女に、
「神様はいるんです。悪いやつを裁いてくれるんですよ」なんて、
わたしにはとても言えない。
あとで裁くなら、なぜすぐ助けない?
助けられるのに助けないのなら、
神様とゲリラに何の違いがある?
ゆえに、世界の真ん中に
牧師様が説くような神様は存在せず、
空洞だということを、わたしは理解した。

だが、逆説的に、
このアフリカの少女のようなひとたちを
救うことができるのは、人間ではなく、
内なる神しかいないかもしれない。
もはや世界に対して絶望しか抱かない人々を救えるような存在は、
同胞であり、彼らを傷つけた人間ではなく、
神様のような存在しかないのかもしれない。
本当に、皮肉なことに。

いま、アジアンビート について書きながら、
そんなことをつらつらと思い出して、
考えこんでいたぞ。
世界って一体なんだろうな。
世界って一言でくくっちゃってるけど、それは
膨大な数の人間でできている。
人間ってなんだろうな……。
これを考え始めると、
キリがないので、もうやめます。(あっさり)
今日はもう十分考えました。
あとはおやつと夕飯について考えることにします。

以上、今日は全ホラで!(テヘッ)
こんな話、ホラ話ってことにしたほうがいいよ。
現実だったら辛いでしょ。
まあ、現実って辛いんだけど。

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