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2010年11月22日 (月)

この本がおもしろい。わたしが勝手に思うに。――ラブクラフト全集

以下、ネタバレを含むので、いやんなひとはバックプリース。

今回は =ラブクラフト全集 だ。

え、ラブクラフトって誰? 聞いたことないよってひとが世界の89%。(もっと少ないかも)
だが、わたしは強く言っておく。
H・P・ラヴクラフト を知らずして、恐怖小説を究めたとは言えない、と!
恐怖小説ってなによ? つまり、いわゆるホラー小説だ。
だが、ラブクラフトの小説は角川ホラー文庫とは一味違うぞよ。
なんつっても、ラブクラフトは不可能に挑戦した男、
禁忌をブチ破る男、
天才だったからだ。

「天才」とは「新しいものを創造できる人物」のことだ。
いままであったものを改良してうまく作るのは、秀才に過ぎない。
天才とは、見たことも聞いたこともねえ、すげえなにかを作る。
ラブクラフトがそうだった。
彼こそが、
インスマウスの生みの親、クトゥルフ神話の作り手なのだ。
ええーっ、クトゥルフ神話ってなに? 知らないんだけど。
馬鹿者、お、おまえはクトゥルフ神話を知らんのか?
大学生までに読んでおくべきだろうが。
古事記、日本書紀、論語、ギリシア神話、聖書、シェークスピア、クトゥルフ神話は
立派な貴族になるための義務教育だ。
もっと広げるなら、黄金伝説(TV番組じゃないぞ)くらい、
絵画のための教養として読んでいて欲しいところだが、
あれはまあ、キリスト教のコアな本なんで、未読でもしかたない。

とにかく話は戻って、クトゥルフ神話。
これはラブクラフトが創作した神話体系である。
わかりやすく説明すると、ギリシア神話ってあるよな。
簡単に言えば、オリンポス十二神がいて、それぞれにキャラがあって、
色んな事件を引き起こす、という内容だ。
クトゥルフ神話も同じ。
ラブクラフトが創作した神々がいて、それぞれにキャラがあって、
色んな事件を引き起こす、という内容だ。
だが、クトゥルフ神話は民間伝承の神様じゃなくて、
作家がゼロから作った神様ってところがポイント。
それからオリンポス十二神とはまったく似ていない。
ええー、なんか恐怖と違くない? 神様なんでしょ?
馬鹿者、わたしは心霊写真なんかにはまったく反応しないが、
クトゥルフ神話を初めて読んだ日は背筋が寒くなって
終夜灯りをつけてベッドで丸まって眠ったくらい、怖い。
 Q:なぜそんなに怖いのか。神様の話なのに。
 A:神様は神様でも邪神だから。異次元からの侵入者で、
  身の毛もよだつような、想像を絶する姿・性格だから。
ここがポイント。「想像を絶する」神様なんだが、
本当に「想像を絶し」たら、なにもわからない。白紙。
だから、ラブクラフトは天才として、わたしが知る限り、
当時、彼だけがとった行動に出た。
想像を絶するものを、読み手の想像力を喚起する形で、形容しようとしたのである。
筆舌尽くしがたいものを、形容できないほど怖いものを、形容したのである。
「不可能に挑戦した」とはこのことだ。
ゆえに。
ラブクラフトの小説は「想像力が豊かな人ほど恐ろしく」、
「想像力が乏しい人にはまったく怖くない」という結果になった。
あと、形容詞に使われている漢字もけっこう難しいので、
国語ダメな人はダメだな。

おもしろいことに、ラブクラフトの
クトゥルフ神話は
他の作家にも共有された。
初めはラブクラフトが書いていたんだが、
仲間がオレも書いてみるぜ!
オレはこんな神様作ってみるぜ! ッて感じで
クトゥルフ神話の輪がどんどん広がっていき、
神様の背景や、なりたち、信仰形態なんかがどんどん深くなった。
ラブクラフトが亡くなった現代でも
クトゥルフ神話を書いている人はいるぞ。
全部を追いきるのは不可能なので、
初心者には ラブクラフト全集 を勧めておく。
イギリスでは冬が怪談のシーズンだ。
ここは日本だが、暖炉の前で、
冬に背筋が寒くなるのもいいだろう。

ちなみに、わたしは現在、ラブクラフト全集を持っていない。
大学生のときに、こっそり持ってたのが
執事にバレて「教育上よくない」って取り上げられた。
いまだに、ご主人様の精神衛生によくないから、って返してくれない。
だがわたしは知っている。
執事が
クトゥルフ神話にはまってしまい、
こっそりクトゥルフに捧げる暗黒ミサを行っていることを。
そう、やつは邪神崇拝に染まってしまったのだ。
だが、信仰の自由は憲法で保障されているからな。
邪神でも、神様は神様。
ちゃんと祈れば、そこそこ願いを聞いてくれる
(聞いてもらえずに喰われることもある)
ので、自室でやってる分にはかまわない。
ただ、やつの願い事がなんなのか、気になるんだよな……。
正規の神様じゃない、邪神に祈る願い事なんだぜ?
よっぽど道を踏み外した願い事だと思うんだが、
もともと執事は真面目な人間だ。
真面目な人間の邪神への願い事ってなんだろう。
つまり、真面目だけじゃどうしようもないことなんだろうな。
いまの自分じゃ、思い通りにならないことなんだろうな。
……。
……。
ヤバイ、もしかして、あいつ、わたしのことを……?
わたしは禁断の扉を開いて、ガサいれすべきなんだろうか。
ちょっと背中が寒くなってきた。
もしも、「調べたほうがいいですよ?」と思ったら、
コメントをつけてくれ。
コメントがなかったら、このまま、放置しておくかも……。
執事ネタひっぱるが、いろいろ全ホラで。

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