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2010年11月20日 (土)

この本がおもしろい。わたしが勝手に思うに。――ドラゴンランス

以下、ネタバレを含むので、いやんなひとはバックプリーズ。

今日は= ドラゴンランス(「戦記」)(「伝説」) だぞ。
超有名(だと思う)だが、もうブームは去っていると思うので、
(ブーム去って定着化してると思う)
今回はこれで。



話の内容はわかりやすく、ファンタジーだ。
ドラゴンがいるような。ドワーフと魔法使いがいるような。
主人公(?)タニスをリーダーに、邪悪なドラゴン卿と戦ったり、
冒険したりする。
まあこれだけなら、よくあるアメリカンファンタジーか、と思うが、
アメリカ的な正義感を突破している特筆すべき点が二つあるぞ。
その一:ケンダーがいる。
その二:性格が悪い(暗い・ネガティブ)な魔法使いがいる。
(その三:主人公がうじうじ悩む)
わたしはその三は個人的にはあまり気にしていない。
だが、ファーストガンダムのアムロの葛藤がいいと思う人は
嬉しい主人公かもしれない。

その一の「ケンダー」ってなに? と不思議になるだろう。
ケンダーとはドラゴンランスの世界特有の種族で、
しゃべり好き、器用、すばしっこい、ちょっと自分本位な種族である。
上記の要素がすべて兼ね備えられると、立派な「スリ」が誕生する。
ケンダーは軽犯罪者の温床なのだ。
だから、みんながシリアスやってるときに、とんでもないもの盗んできたり、
ひとりでふらふら(「斥候」)したり、
「ちょっと借りるだけ」したりする。
これがいちいち同じ一行のドワーフ(頑固者)の逆鱗をさかなでして、
大喧嘩になる。もっとも、ケンダーがピンチになると一番心配するのも
このドワーフなので、いいオヤジだ。

その二の「性格が悪い(暗い・ネガティブ)な魔法使いがいる」は
具体的にはレイストリンという魔法使いだ。
まあ、明るく「やあ、今日の調子はどうだい?!」と手を差し出しながら、
全面スマイルする魔法使いはそれはそれでなんとなくイヤなので、
(文化系なのに体育会系みたい)
魔法使いはちょっと性格にひねりが入ってるくらいがちょうどいいかなと思うが、
レイストはひねりが入ってるどころじゃない。
とてもたくさん、亀裂とひねりが入っている。
実は同じ一行にレイストの実の兄・キャラモンという戦士がいる。
二人は双子なのだが、これが似ていない双子。
キャラモンはイイヒト。敵と戦ったりするけど、
レイストリンには草食動物的な優しさで接してくる。
レイストにはそれがまたイヤ。哀れまれてれるんじゃなかろうか、とか、
いろいろかんぐって、兄の単細胞ぶりを馬鹿にして、
とにかく屈折しているブラコン。
レイストはやがてブラコンを卒業して、
とても偉大でとても悪い魔法使いになるが、
それでも兄との妙な縁は切れなくて、
冒険はタニスが主人公だったはずなのに、
いつのまにか兄弟の話になってしまって、
タイトルも「ドラゴンランス伝説」になったりする。
個人的には「戦記」よりも「伝説」のほうがおもしろくて好きだ。
レイストがいっぱい出てるから。

レイストリンは、複雑な性格なのだよ。
語り始めるとこのブログ終わらないと思うので、
そろそろまとめなければならないが、
彼は頭がいいので、偽善を見抜く人だったのだと思う。
他人に接するとき「他人に優しい自分が好き」で優しくするひとがいる。
結果的に、優しくなって丸くおさまってんだからオーライとも思うが、
レイストはそういうのが許せないんだよね。
自分が身体が弱かったり、小さなころ仲間はずれだったりして、
異端者・疎外者の気持ちがすごくよくわかってる。
だから、貧者の最後の財産を守ろうとしたのだと思う。
「貧者の最後の財産」って?
異端者・疎外者・つまはじきもの・貧乏人、失敗者、そのほか、
マイナスにあえいでいるひとがもてる、
最期まで持ち続けられる財産がひとつだけある。
それは「自尊心」(プライド)だ。
これだけは外の人間がなにを言おうとしようと、
「持っている」と思った瞬間から本人が投げ出さない限り、
心の中で、光を放ち続ける財産だ。
偽善は自尊心を馬鹿にする。
優位差を見せつけて傷つけようとする。
だから、「ほどこしなら、いらない」になるんだよな。
もちろん、「ほどこしでもいい、ほしい」ときもある。
それでも、いつか見返す、いつか恩を返すと思っていれば、
自尊心は保てる。
誰かに優しくするとき、それが偽善かどうかを判別するのは簡単だ。
 ・相手の自尊心を傷つけるもの。
 ・他にも方法があるのに、自分が勝手にこれがいい、と決め付けるもの。
それは偽善だ。共感じゃない。
だから、レイストリンは、みんなに馬鹿にされるどぶドワーフの女の子には
とても優しい。ほどこしじゃない、共感だよ。気持ちがわかるからだよ。
そうなのだ、レイストリンは物語の世界では悪名高い魔法使いになるんだけど、
でも優しい部分があるんだよ。
初めから容姿端麗で困ったことなさそうな女神官とか、
偽善と共感の見分けがつかない兄貴とかは、すげえ駒扱いする。
それは否定しない。レイストは悪いやつだ。
でもレイストのひねくれた部分には、ひねくれたなりの自尊心がある。
彼は自分の自尊心を守ろうとしたのだ。

な? やっぱりレイストリンについて語ると長くなるだろ?
実はわたしとレイストリンは性格的にはほぼ62度くらい異なっている。
正反対まではいかないのは、
わたしもひねくれているがユーモアのセンスがあるので、
レイストとはやっぱりちょっと違う世界の見方をするからだ。
たとえば原因が偽善でも結果がよけりゃいいじゃんか、と思ったりもする。
難しいよな。
でもたったいま、もう死ぬと決めて準備始めてる人にも、
ものすごく他人に傷つけられて、もう生きる意志も価値も失ったと思う人にも、
自尊心はあるんだよ。それは他人には傷つけられない宝石なのだ。
失ったと思っても、いやまだあると思った瞬間によみがえる財産だ。
心の中に、芯を持つんだ。大丈夫、誰でも持てる。
だから世の中は捨てたものでもない。とわたしは思うよ。

以上、今日は真面目に「新興宗教の教祖」モードでお届けしました。
どうよ、カリスマあった?
いや、あの、これはホラブログだぜ?
真剣にわたしを拝んだりしないように。
今日みたいな話を毎日してると、教祖になるのかな。
で、「イリュージョン」の救世主みたく、ある日、
オレの人生、こんなんじゃねえとか思ったりするのかな。
あくまで、このブログはホラですから。信じないように。

でもウソじゃなくて、ホラだからよ。
ウソより夢とロマンはあるよ。夢とロマンと、心のゆとりがね。

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